メール会員の皆さん、こんにちは(^^)/

石田歯科診療所です。

皆さん「もやしもん」という漫画をご存知ですか?

細菌を肉眼で見ることができ、更に会話が出来るという不思議な能力を持った某農業大学の学生が主人公の漫画です。

一応学園ドラマなのですが、沢山の細菌が登場し、お酒を造ったりヨーグルトを造ったりと、細菌の発酵とか腐敗に関する内容が豊富に描かれています。

農学部では食品に関する研究を行っていますね。

ですので醤油を造る時に活躍する醤油麹菌、泡盛を醸造する時の黒麹菌だとか、そんな細菌たちが沢山登場します。

それだけではありません、コレラ菌、白癬菌、といった細菌たちも登場します。

主人公は、こんな細菌たちと会話したりしています。

う〜ん、細菌というのは、1ミクロン〜3ミクロンの大きさ、即ち1000分の1ミリから1000分の3ミリという大きさなのですが・・・フツーは、見えません。

さて医学部での細菌学は、外からの感染症の原因菌の話が中心になります。

コレラだのサルモネラだの、インフルエンザウイルスなんかが中心ですね。

外因性感染症の原因菌が中心です。

画像

漫画「もやしもん」よりP-クリソゲノム(青かび)=ペニシリンを作ります。

一方、歯学部では医学部とは少し状況が異なります。

外から体内に入ってくる細菌ではなくて、口の中に常時存在する細菌、即ち常在細菌の話が中心です。

というのも口腔内の病気:虫歯だの歯周病は口腔常在菌が原因だからです。

その他、入れ歯に付着して炎症を引き起こすカンジダ・アルビカンスなんかも登場します。

こういう細菌に引き起こされる病気を総称して内因性感染症と呼びます。

さて、ヒトの体の中で細菌が常時存在しているのは、口の中と腸の中です。

腸の中に常在する細菌が腸の中で疾患を起こさせるなんて事は、あまり聞きません。

腸内細菌で有名なのは大腸菌ですが、腸の中で生きているときには無害です。

血液中や尿路に侵入したときに病原性を発揮します。

O-157なんかが有名になりましたね。

一方、口の中に常時存在する細菌は、口の中で歯周病や虫歯を引き起こします。

歯周病や虫歯というのは、歯周病菌、虫歯菌による感染症です。

このメルマガをお読みいただける方々には、この点をしっかりと認識していただきたいと思います。

虫歯や歯周病がひどくなった場合、これらの細菌は血液中に侵入して、血栓をつくり、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞の原因になったりするといわれています。

虫歯や歯周病はメジャーすぎるくらいメジャーな病気です。

でもそれは、他の病気の引き金になり得る感染症だという認識をもちましょう。

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