メール会員の皆さん、こんにちは(^^)/ 石田歯科診療所です。 本日の配信テーマは『入れ歯が痛いのは骨のせい』でお送り致します。 「入れ歯を入れても、痛くて噛めない」なんてことがあります。 歯肉は、柔らかくて、口を動かすと動く部分ですから、そこが擦れて痛みが出ることもあります。 こんな時には入れ歯を調整すれば、解決します。 が!顎の骨に尖った部分があれば、入れ歯で押さえつければ歯肉が痛いに決まってますね。 触診すれば、だいたい分かります。 ただ、歯肉が厚過ぎて触診では判別しにくい場合もありますが。 さて、骨に尖った部分があるということは、だいたい骨が痩せてます。 こんな時には、骨の尖った部分を丸めてやって、骨に厚みを持たせる為に人工骨(骨補填剤)を埋入すれば解決します。 簡単な手術が必要になりますね。 実際に、このような処置を行った方は、入れ歯の痛みからは解放されます。 が、手術を嫌がる人もいらっしゃいます。 残念ながら、このような方は、どれほど入れ歯をいじくりまわしても、腕が良いと言われている歯医者さんに入れ歯を作ってもらっても治りません。 (最も、本当に腕の良い歯医者さんなら、正しく診断して手術が必要になる事を伝えると思いますが。) 大した痛みではなくても、ずっと痛みが続きます。 実際、正しい診断がなされなくて、何年も入れ歯で苦労された方も大勢いらっしゃいます。 簡単とはいえ、手術ですから、あまり高齢の方には施したくはありません。 ですので、このような状況に陥られた方は、早期(そこそこ若いうち)の手術をおすすめします。 手術せんと治らんのかい!?と思われる方もいます。 入れ歯に生体シリコンの裏打ちをする事で、入れ歯が歯肉を抑える力を軽減させる事はできます。 が、限界があります。 生体シリコンを裏打ちして、痛みを抑える事ができたとしても、年数がたてば、骨も変化してきます。 鋭利な部分の歯肉の厚みが変わったり、骨の吸収が起こって、やっぱり痛みが出てくることもあります。 本来、生体シリコンの裏打ちは異常が無い状態で骨の変化を最小限に抑えたり、噛む力をできる限り引き出したりすることが目的であって、 痛みを起こさせない事が目的ではありません。 止むを得ない場合、一か八かでやることはありますが、うまくいかなくても、恨みっこなしです。 それなら、「尖った部分を外して入れ歯を作ればいいじゃん、そのくらいの事できんのか!?素人でもそんな事くらいわかる!」なんてぇことを仰る方もいますが、 それこそ完全な素人判断で、決して報われる事はありません。 顎堤を充分に利用していないので、義歯を支える面積が狭くなります。 そのために、食品を噛んだ時に加わる力の方向や大きさをコントロールできず、別の部分に痛みが出ます。 また、義歯と顎堤との接触面積が小さくなるわけですから、単位面積当たりにかかる力は大きくなります。 すると顎の骨の変形も大きくなります。 すると、骨に尖った箇所が増えたりするケースもあります。 そのうち、あちこちに痛みが生ずるようになって、結局、満足に入れ歯を使うことすら難しくなる日がやってきたりもします。 入れ歯をあちこち削りまくって、ガタガタになりますね。そんな入れ歯で食事をしたいのかなぁ。 生体シリコンを裏打ちした義歯(コンフォート義歯)に関してはここを参考にしてください。 ▼石田歯科診療所 |