歯が痛くなったとき、しばしば行われる治療が、いわゆる歯の神経を抜くという方法です。

「歯」は内蔵であり、血管や神経が通った臓器です。
この血管と神経を取り除くということは、この臓器を死に至らしめる事を意味します。

ここで、「歯」と呼べる最低条件は象牙質が存在することであることを明示しておきます。
血管と神経を取り除いても、何年間かは「歯」として機能させることが可能だし、我々も「歯」を残すという言い方をします。
しかし、血管も神経も失った「歯」は身体は「異物」だと認識するようになります。

僅かな救いは歯根膜と呼ばれる靭帯で顎の骨とつながっていることです。
それでも異物ですから免疫システムが働いて、本来は自分の「歯」であったものを排除しようとします。
したがって、歯の神経を抜くと、何年間かはその「歯」で噛むことはできるようになりますが、いずれは排除されても何ら不思議はありません。
それでも、虫歯にはなります。

象牙質は虫歯菌の作り出す酸によって溶かされます。
歯の中には神経がないのですから痛みは感じません。
が、歯根膜の部分に感染すると「歯の痛み」を感じます。


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