テレビの健康番組で顎関節症のような病気が取り上げられたりします。
顎の関節に不快な音がする、突然口が開かなくなる、
顎の関節に痛みが生じて、食事が摂りにくくなる。

挙げ句の果てには拒食症にまで発展したケースまで紹介されたりします。
この時、患者さんが歯科医を受診したが原因がわからなかった、
そしてどこぞの専門の病院へ行くと、このような診断をされた等といったふうに紹介されたりします。

ホントでしょうかね?
我々が大学を卒業した頃であれば顎関節症に関する知見は乏しく、
専門性の高い歯科医を受診したほうが良い結果が得られたことも少なくはありません。

しかし、自分の経験から言って、患者さんたちは、原因がわからないのではなくて、
今は痛くないからとか言って勝手に治療を中断して、
病態を余計に深刻化させてしまうケースが目立ちます。

せっかくテレビの健康番組で、貴重な情報を得ても、これではねぇ・・・。
 
顎関節に音がするなんて状態は、関節頭がずれているから生じるのです。
関節頭がずれるのは、顎関節に異常な外力が加わるからです。

その外力の種類は大雑把に二通りあります。
一つ目は、力の大きさは小さいが、継続的に加わる類のもの。
もう一つは短時間でも大きな力です。
一つ目の小さな力の代表が歯ぎしりによる力です。
二つ目は事故なんかで顎を強く打撲したり、顎の骨が折れたりと、そう言った力です。
 
自覚し難いのは歯軋りですね。
私はしてないという方がほとんどですが、90%以上の人がやってます。
自分が知らないだけです。
 
それでは歯ぎしりの原因はというと、精神的なストレスや噛み合わせの異常等です。
我々が関わることができるのは、口の中の環境を整えるという分野だけです。

例えば上司とうまくいかずに悔しい思いをして、それが歯ぎしりの原因になっても、
我々が関与できることではありません。
その上司に文句を言う立場ではありません。
但し、それによって歯の状態に問題を生じているのであれば、そこに関与することはできます。

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アンチエイジングマジック教室予定:8月17日、9月7日、9月21日です。

今年は11月3日に催される文化を楽しむ会にエントリーしました。