コンフォート義歯というのは商品名で、生体シリコンを裏打ちした義歯の事です。

この義歯を使われていた患者さん、長いこと使われていましたが、とうとう新たに義歯を作り直すことになりました。
さて、この患者さん御年もう90歳、高額の義歯はもう必要ないだろう、通常の義歯を作って、それを使っていただくことにしました。
本人も高齢です、高い費用を出してでも噛みやすい義歯をつくる必要性は感じてはいらっしゃらない様子です。

ところが、新しい義歯を使い始めたところ、義歯による痛みを訴えられます。
強く噛むと痛みが出る、強く噛めないとの事です。
もともと生体シリコンを裏打ちした義歯を使っていらしたので、噛む力は一般の義歯よりも大きかったことが考えられます。
顎の筋肉の力は、そこそこ温存されていたのでしょう。
硬い義歯が歯肉を圧迫するために痛みが出て強く噛めないのです。
もともと、この患者さん、金属床のコンフォート義歯を噛んで真っ二つにしてしまったほど顎が強かった方です。

普通なら、こんな時には馴れたら噛めるようになりますよぉ等と言って誤魔化します。
本当は生体シリコンを使えば歯肉を圧迫する力はコントロールされて痛みは出にくくなるのですが、加工には費用がかかるため、嫌がられます。
それなら、あまり噛むことはできなくでも、馴れると言ってしまった方がラクです。
身体の方で勝手に咀嚼力をコントロールします。
つまり、噛めるほどしか力を出さないように、言い換えれば、あまり強い力を出さないようにしてしまいます。
ですので、馴れますよ、というのもまんざら嘘ではありません。

ただ、それだと食材が制限されてきます。
タコの刺身とかイカの刺身とかいわゆる「しわい」と表現される食材は食べにくくなります。
TVでは煎餅のような硬いも噛んで見せて、義歯の安定剤の有効性を見せようとするCMもありますが、
普通の義歯なら安定剤なんて使わなくても煎餅くらい噛めます。
煎餅って、上下の入れ歯で挟んで割ってしまえば簡単に割れますので。


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