メール会員の皆さん、こんにちは(^^)/
石田歯科診療所です。

本日の配信テーマは、
灰色の脳細胞

についてお送り致します。


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アガサ・クリスティ原作の推理小説に登場する名探偵ポワロの名台詞です。
ポワロは事件の真相に近づくと「私の灰色の小さな脳細胞(little gray cells)が活動を始めた。」と口走ります。

この「灰色の脳細胞」というのは「灰白質」のことで中枢神経系の神経組織のうち神経細胞が存在している部分の事です。
モノを考えるときに活動するのは、この神経細胞です。尚、神経細胞がなく、神経線維ばかりの部分を白質と呼びます。

通常は脳細胞は10%くらいしか使われていない、これをもっと使うことができれば人間は、ものすごい能力を発揮するのだ等とアホな事を言っている方、
とくに怪しい宗教団体等に多いようですが、そんな方もいらっしゃいますが、脳細胞のうち神経細胞は10%くらいしかありません。
生きているうちは、フルに働いています。
脳細胞のうち神経細胞以外の細胞をグリア細胞と呼びます。
グリア細胞ではモノを考えることはできません、ましてや人間離れした能力を発揮するなんて・・・。


物事をよく考える脳の部分は大脳皮質です。
ここは灰白質が豊富です。
つまり神経細胞が豊富ということです。
さて、モノを考えるということは、細胞の数が豊富というだけではダメで、細胞間のシナプス結合が大切です。
認知症というのは、この細胞間のシナプス結合が切れてしまった状態で起こる症状です。
切れちゃったら元には戻りません。
それならボケたらもうダメなのか?というと、そんなことはありません!
新たにシナプス結合を作ることはできるのです。
どこかが切れちゃったら、他の結合を作れば良いのです。
幸いこの現象には年齢制限はありません。