嚥下障害のキュアとケア

についてお送り致します。

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 まず、嚥下障害というのは「固形物や液体が口から胃へ通過する事が困難になる事」です。

 さて、脳卒中で倒れちゃった時、手術等で生命はとりとめても植物状態になってしまいかねません。
そうならないように、早期のリハビリが必要です。
その中でも食事をすることは最も重要なリハビリといっても過言ではないでしょう。
意識が回復しても嚥下障害を起こしてます。
口腔ケアをして口から食事が摂れるようにします。
すると、ほぼ確実に起立歩行訓練が出来るようになるそうです。
このように、治療して改善させる事をキュアと言います。

 一方、認知症を患ってしまった場合、「食事は摂るのだが、しょっちゅうむせてしまう」なんて事がよくあります。
更に悪い事には原因不明の発熱まで伴っている・・・なんて状態なら誤嚥性肺炎を起こしてしまった可能性が高くなりますね。
肺炎を起こすまで嚥下障害に気がついていない・・・。
 「むせる」というのは、肺に異物が入っていかないように身体が反応している状態なので、
比較的、大丈夫な事が多いのですが、必ずしもそうとは限りません。
この場合、認知症が改善しない限り、嚥下障害も改善しません。
こういった場合には、介護者や医療従事者が頑張って食事が摂れる様に工夫してあげなければなりません。
具体的には、御粥や柔菜とかゼリー食にして、あまり咀嚼しなくても飲み込めるようにしたり、
声賭けをしたり、口元まで食材を運んであげたり・・・とか。
こういうふうに世話をしたり配慮したりする事をケアと呼びます。

 我々、開業医が遭遇する嚥下障害は主に認知症を患っている方の嚥下障害です。
改善の見込みが極めて薄いヤツですね、ケアが必要になります。
口腔機能の状態によって誤嚥の有無が左右されますので、可能であれば口腔機能を調整します。
要するに義歯が必要であれば作製するし、虫歯や歯周病の治療も行い、咀嚼の訓練等も行います。

 その上での口腔ケアですね。
口腔清掃をしたり口腔機能に適した食材を提供しなければなりません。



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(日程等の変更や、定員を満たしている場合がありますので、詳細は主催者にご確認ください。)

■周南市
・山口県認知症を支える会連合会講演会
 日時:5月17日(火)13:45〜
 場所:周南市新南陽ふれあいセンター