新しい入れ歯

についてお送り致します。

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 義歯を使う事に慣れていらっしゃる方は問題ありませんが、
長期間に渡って、義歯を使っていない患者さんに新しい義歯を装着すると決まって
「あちこちが痛い、全体が痛くてとても噛めない」と訴えられます。・・・これ、当たり前です。
それまでは、噛まなくても飲み込むことができる柔らかいお粥のような食品を、満足に咀嚼しないで、
つまり、食品を口の中に入れて、噛めてはいないのにモグモグ運動をして、誤嚥のリスクを負いながら飲み込んでいたのです。
義歯は硬い樹脂や金属で出来ていますので、それが歯茎を圧迫するので痛むに決まってます。

 さて、義歯の人工歯は硬く出来てます、固形物を咀嚼するには硬い歯が必要なので理にかなってます。
しかし、長期にわたって義歯を使ってこなかった方は、歯肉の粘膜が薄い為、擦れると傷つきやすい状態になってます。
そこに固い材料で作ってある義歯が介在して固形物を噛んでいくのだから、痛みも出るし擦れたら傷つきやすいに決まってます。
義歯を使っていけば粘膜もそれに耐えれるように厚く変化していきます。
したがって、義歯を使うにはそれなりのトレーニングが必要になり、慣らしていくことが必要です。

 もし、「痛いから」という理由で義歯の使用を止めたら粘膜も対応できるように変化しないし、
垂直顎間距離も定まらないので嚥下に支障が出ます。
お粥ばかりすすっていてもタンパク質が摂取できないし、
大豆を煮込んだりしてやわらかくして噛まなくても済むようにしたとしても、
食塊が腸管を流れる速度の関係から栄養の吸収不足を生じます。
サルコペニアは必至です。
また、顔面の変形まで起こってしまったら顎運動もままならなくなり、ますます義歯の使用は困難になっていきます。


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【 問 題 】

 11月8日は「いい歯の日」です。「8020運動」をご存じの方は多い
のではないでしょうか。「8020運動」は「80才になっても自分の歯を
20本以上保とう」、「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるよう
に」との願いを込めて、平成元年(1989年)より開始されました。
 そこで、問題です。
 最近では平成23年に調査が行われた、歯科疾患実態調査(厚生労働
省が実施)での8020の達成率は何%だったでしょうか?

 @ 24%
 A 38%
 B 52%

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