外観は同じなんだけど

についてお送り致します。

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みなもと太郎著「風雲児たち」の一コマです。
幕末の頃、幕府が西洋式の大砲を作ろうとした時のお話です。
西洋式の大砲は鉄で出来ているのですが、経費削減のため青銅で作ろうとしたようです。
見た目が同じなら同じ性能になる・・・等と正気の沙汰とは思えない発言をしたそうです。
 
 保険診療として作製する義歯もあれば、自費診療として作製する高額な義歯もあります。
ちょっと見た感じでは、殆ど変わりません。何が違うのか?

 以下、総義歯に関して、その違いを記します。

 1)金属床義歯:義歯のプレートを金属で作ります。
プレートを薄く作る事ができるので違和感が少なくて済みます。
また、金属は熱を通すので、熱いものは熱い、冷たいものは冷たいと感じる事ができます。

 更に、チタンでプレートを作るのであれば、丈夫で、軽量の義歯を作る事ができます。

 2)コンフォート義歯:義歯の粘膜面に生体シリコンを貼り付けてあります。
弾力がある為、強い力で噛んでも痛みが起こりにくいという利点があります。
また、通常の樹脂で作製した義歯だと顎の骨が吸収して、やせ細っていく原因になります。
その為、義歯が合わなくなって、不安定になります。
それが更に骨の吸収を助長します。
生体シリコンを貼り付けると、骨に加わるストレスが少ない為、そのような変化は最小限度に留める事ができます。
従って、長期にわたって義歯の安定を保つ事ができます。

 また、顎に吸着する能力は樹脂製の義歯よりも高い(吸盤と同じ理屈です)ため、若干は外れ難くなります。

 保険診療では、樹脂でプレートを作製する為、上記のような利点はありません。
自費で作るような高額の義歯に、保険診療で作製する義歯と比べて、欠点があるとすれば、
もしかすると、高額支払うような義歯のほうが破損しやすいかもしれない、ということでしょうか。
上に記した理由から、普通の樹脂で作製した義歯で噛むよりも強い力で噛む事ができます
ってことは、破損しやすいかも知れないということです。
普通では硬い食材は噛めない、しわい食材は噛めない、
ところが、コンフォート義歯では、それらを噛む事ができるようになってしまう方もいらっしゃいます。

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