メール会員の皆さん、こんにちは(^^)/ 石田歯科診療所です。 本日は、 【新型コロナウイルス対策】 についてお送り致します。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ COVID-19感染を広げないためには三密を避ける、手洗い、マスクの着用等、は必要ですが、口腔ケアも重要です。 以下、日本歯科医師会からの情報です。 やや専門的でわかりにくい部分もあるかとはあ思いますが、 「何故?」を知るためには必要な情報ですので、辛抱して読んでみてください。 死亡した患者の半数で細菌による2次感染を合併したのに対し、 生存した患者では細菌による2次感染は1%ほどだったということです。 死亡した患者の98%に抗生物質が投与されていたのですが、細菌による2次感染を起こしてしまうと、 その後の予後に大きく影響することがわかります。 インフルエンザでも、インフルエンザに罹患した後に、肺炎球菌などによる2次感染が起きやすいことや、 2次感染が起きてしまうと重症化しやすいことが示されており、 インフルエンザが細菌の感染を助長するような様々なメカニズムが明らかになっています。 それでは、その反対に、細菌の存在がインフルエンザウイルスの感染を助長するのでしょうか? 感染した人の細胞内で増殖したインフルエンザウイルスが細胞外に放出されて拡散する際に、 ノイラミニダーゼ(NA)という糖たんぱくが必要ですが、 ある研究では、人の口腔内や気道に存在する細菌の7菌種(特に肺炎球菌)にNAを産生する性質があり、 この細菌由来のNAがインフルエンザウイルスの増殖を助けていることが明らかになっています。 ちなみに、このNAを阻害する薬剤が、タミフルやリレンザなどのNA阻害剤です。 さらに、インフルエンザウイルスが人の細胞に侵入する際に、ヘマグルチニン(HA)という糖たんぱくが必要なのですが、 口腔内や気道に存在するブドウ球菌や歯周病菌には、このHAを活性化するプロテアーゼという酵素を産生するものがあり、 インフルエンザウイルスの感染を助けている可能性が指摘されています。 実際の臨床研究をみてみると、日本の介護施設に通所している高齢者に対して、 歯科衛生士による週1回の口腔ケアを実施すると、セルフケアを実施した高齢者に比べて、 半年の期間中にインフルエンザの発症率が10分の1になったという驚くべき研究結果が報告されています。 そして、口腔ケアを行った群では、唾液中の細菌数、唾液中のNA活性、 唾液中のトリプシンというプロテアーゼ活性の低下が認められたのです。 実は、新型コロナウイルスは、トリプシン様プロテアーゼを使って人の細胞に侵入することが分かっているのですが、 主要な歯周病菌の一つであるジンジバリス菌は、トリプシン様プロテアーゼを産生・分泌することが明らかとなっています (この2つは同じ構造というわけではなさそうですが)。 さらに、本日3月18日、東京大学の研究チームによって、ナファモスタットという膵炎の治療を行う薬剤に、 新型コロナウイルスの感染を阻害する可能性があることが発表されました。 ナファモスタットというのは、まさにこのプロテアーゼを阻害する薬剤のことなのです。 口腔内の歯周病菌を始めとした細菌が、 新型コロナウイルスの感染を助長しているかどうかいまだに明らかにされていませんが、様々な事実を積み重ねていくと、 歯周病対策による口腔内の衛生が新型コロナウイルスの感染防御に役立つ可能性は残されていると思います。 さらに、忘れてはならないのが、唾液には、運動と免疫力で触れた分泌型IgA抗体や、ラクトフェリン、 リゾチームなど抗ウイルス作用を持ったたんぱく質が含まれており、感染防御の最前線の働きを担っていることです。 年齢が進むと唾液の分泌量が落ちてくるのですが、唾液の分泌を促すために、適度な水分を摂取し、 マスクで口腔内の湿度を保ち、よく噛んで食べることがとても大切です。 歯周病は、口の中の問題だけでなく、狭心症や心筋梗塞などの心臓病、脳梗塞、動脈硬化、糖尿病、 骨粗鬆症といった病気のリスクになることも明らかになってきています。 しっかりとした口腔ケア(※)で、自分の健康を守っていきましょう! ※口腔ケアのコツとしては、 「歯と歯茎の間の入り込んでいる細菌を掻き出すイメージで歯ブラシを小刻みに横に動かす」、 「歯と歯のすき間には歯間ブラシやデンタルフロスを使う」、 「舌の表面に付着している細菌に対して歯ブラシで舌の奥から手前に向かって軽くこするように舌の表面を磨く」です。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ▼石田歯科診療所 電話をかける
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