口腔カンジダ症は真菌類の一種であるカンジダ・アルビカンスの過剰な増殖が原因の病変です。
真菌類と云うとそれっぽく聞こえますが、「カビ」の一種です。
要するに口の中にカビがおって、それらが蔓延してきて悪さをすると思っていただければわかりやすいと思います。

　偽膜性カンジダ症・肥厚性カンジダ症・委縮（紅斑）性カンジダ症の三つのタイプがあります。
で、偽膜性カンジダ症というのは小さな白い苔のような物が唇だとか舌だとか頬の粘膜に出来るタイプ。
これは膜のような感じになって割と簡単に剥がすことが出来ますね。
で、肥厚性というのは、この偽膜性のものが慢性的に経過して膜が厚くなって剥がれなくなってしまうタイプです。
で、この二つは粘膜が白くなるので、割と診断がしやすいのです。

　問題は委縮（紅斑）性カンジダ症ですね。これは粘膜が萎縮して真っ赤になってしまうタイプです。
部分入れ歯を使っていると、入れ歯で圧迫された部分がへこんだりします。
もし、真っ赤になっていなければ、単に粘膜が一時的に萎縮しているだけで、入れ歯を外しておけば元に戻ります。
が、真っ赤になって、少しでも痛みを伴うときには、カンジダ菌の関与を考えねばなりません。
正直なところ、これまで委縮（紅斑）性カンジダ症は見逃してきたケースがあったかもしれません。
特に口腔乾燥症との関連が強いと言われてるので、そのあたりも考慮した対象が必要です。


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