何時の頃からか、甘味は舌の先端で」「苦味は舌の奥で」などと、舌の異なる領域で味を感じる「味覚地図」の存在が信じられてました。 これは1901年に発表された論文が基になってできた説で、生理学の教科書にも記載されていたほどです。が、これは間違いであることがわかってきました。 今では、一つの味蕾ですべての基本味を感知する仕組みが明らかになってます。 ここで「基本味」というのは甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5つの味で辛味や渋みも広義では味ではあるが、味を感じる仕組みが異なるため基本味とは別扱いになっています。 口の中で食べ物が咀嚼されると、食品の組織が破壊されますね。それが唾液と混ざると、食品成分中の分子やイオンが溶け出してきます。 これらの化学物質(味物質)が舌にある「味蕾」で感知されると味を感じるという仕組みです。 この味蕾は、乳児期には約10000個、頬や唇の内側にも存在しています。で、成人になると7500個くらいまで減ってしまいます。 大人になると味に対して鈍くありますね。 子どもの頃には食べる事や飲むことが出来なかった食品、例えばブラックコーヒーなんて子供の頃にはまずくて飲めなかったという方は少なくないと思います。 ところが、成人になると、美味しいと感じるようになったり、キリマンジャロは酸味が強いだのなんだのと蘊蓄を垂れるようになったりします。 ▼石田歯科診療所 電話をかける
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