[番号] 20220801100000001
[日時] 2022-08-01 10:00:00
[題名] 誤嚥性肺炎
 
 普通、肺炎と云うと肺炎球菌の感染症という事になるのですが、昨今では誤嚥性肺炎という言葉をよく耳にするようになりました。

 誤嚥というのは、食べ物や唾液が気道に入る事で、それがきっかけとなって口の中の細菌が肺に入り込んで起こる肺炎を誤嚥性肺炎と呼びます。

 正常では、飲み込むときには喉頭蓋という蓋が閉まることで、気道に食物が流れないで食道に誘導される仕組みになっています。
この喉頭蓋が十分にふさがらなくなっていると、気道に食べ物や唾液が入っていきますね。

 食事中に咽ることがあるような場合、「咽る」=「誤嚥」です。なので、食後に咽て、食後に咳が続いたり、発熱した場合には誤嚥性肺炎を疑う必要がありますね。

 まぁ、咽ているうちは、まだマシです。それまで咽ていた方が咽なくなった場合、咽ないという事は、
気道に入り込んだ異物を咳として排出する能力を失っているという事なので、メッチャ質が悪いですね。

 口から食事を摂ることが難しくなって胃ろうで栄養を摂っているような場合でも、誤嚥性肺炎は起こりますよ。
喉頭蓋が閉まらなければごえんは起こします。蓋をするための筋肉が弱っていれば蓋が閉まらなくなりますからね。こういうのを不顕性誤嚥と呼びます。

 細菌なら免疫細胞の働きで処理されます。が、問題になるのは「炎症性サイトカイン」です。
これは慢性の炎症があると分泌される物質で、免疫細胞達を過剰に働かせたりします。こういう状態をサイトカインストームと呼びます。
歯周病があると炎症性サイトカインが分泌されます。誤嚥性肺炎を患っている肺からは、歯周病に起因する炎症性サイトカインは検出されますよ。



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