[番号] 20220915100000001
[日時] 2022-09-15 10:00:00
[題名] メディアのいい加減さ
 
 最近、とあるテレビ番組で最新の歯科治療を紹介していました。
基本的には保険適用のある標準治療が充分にエビデンスのある治療法ですが、標準治療から外れる自費診療も、充分にエビデンスのある治療法は存在します。

 国内で行われる治療法の紹介は問題ないのですが、マスコミの悪い癖というか馬鹿さ加減がよく表れている「海外では」という内容もありました。

 「スウェーデンでは、半年に一度は口腔ケアに行かなければならない」と紹介されていました。
これが事実なら、日本では無理ですね。国家がこういう事をやると、これは行動制限に該当しますので日本国憲法に違反します。
御存知のように新型コロナウイルスのパンデミックにおいても「屋外でマスクを装着していなければ罰金」といったようなルールはできませんでした。
行動制限に該当する為、憲法違反になるからです。こうした緊急時にさえ行動制限が出来ないのが今の日本国憲法です。
ましてや平常時、半年に一度歯科を受診しろ等という行動制限が通る道理はありません。

 スウェーデンでは半年に一度歯科を受診して予防に努めている、その点、日本では、なかなかそれが実現しない。
だから日本が遅れていると紹介されました。この番組のスタッフは、スウェーデンのやり方が日本では憲法違反になりかねないという事を知らないのでしょうね。
また、口腔ケアは「無料」と紹介していましたが、無料ではなくてスウェーデンのバカ高い税金から歯科医院に報酬が支払われているのであって、「一部負担金」が0円です。
無料とは意味が異なります。もっと勉強してもらいたいと思います。
そもそもこれはスウェーデンでの話であって、「海外」ではありません。同じ「海外」であるアメリカではこのような規定はありませんので。
スウェーデンだけを取り上げて「海外」としてひとまとめにするという発想も「?」ですね。

 ただ、日本では皆保険制度があり、診療内容で保険点数が定められている為、最新の機器を導入することは難しい場合が少なくありません。
その一例ですが、クラウン(歯の被せもの)を作製する場合、歯の型を摂って技工士という専門の職人が作製するという工程があります。
が、最近のデジタル技術をもってすれば、口の中をスキャンして、コンピューター上でクラウンのデザインをして、3Dプリンタ等の機器でクラウンを作ったり義歯を作ったりすることが出来ます。
こういった機器を導入するにはそれ相応の設備投資が必要ですが、大都会で自費診療を受ける方が多い地域ならとにかく、地方で普通の保険診療を望まれる方が多い地域では導入は無理です。
こういうところは改善してほしいと思いますね。

■9月は「健康増進普及月間」です
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