虫歯なんかを治療して、他覚的には異常を認めない状態にまで改善させているにもかかわらず、痛みが取れないという事があります。

　比較的最近の知見では、こういう状態は「神経障害性疼痛」と呼ばれる状態であると考えられます。
痛みは脳が作り出している感覚です。虫歯とか、身体のどこかと結びつけて痛みを感じています。末端の神経は「痛む」という感じではなく「不快な刺激」と認識します。
それを脳の偏桃体と呼ばれる部位で「痛みがある」という感覚を作り上げているという事です。虫歯の治療などで神経の末端を刺激することで、痛みに対して過敏な状態になってしまう場合もあります。

従って、このような場合、痛みを感じている部位に対して何らかの処置を行っても痛みは無くなりません。こういう場合には、抗うつ薬が功を奏するケースが少なくありません。




▼石田歯科診療所

▼配信解除はこちら
ishidashika@914849.r.f-t-d.org