厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課長から歯磨剤を使った後にアナフィラキシーを起こしたという報告があったとの通知がありました。アナフィラキシーというと、最近、新型コロナウイルスのワクチンの副反応として有名になった言葉ですね。
アレルギーの原因になる物質が侵入して全身性にアレルギー反応がおこる病気です。最も多い症状は蕁麻疹や発赤、かゆみといった皮膚の症状ですが、ひどくなると息苦しさや血圧の低下が起こることもあります。こういった症状が急速に表れるのがアナフィラキシーです。
で、これまで歯磨剤を使った後でアナフィラキシーが起こったなんて話は聞いたことがありませんでした。ところが、4歳男児、9歳男児、7歳女児の3件、「チェック・アップコドモA」という歯磨剤を使った後にアナフィラキシーが生じたとの報告がありました。
症状は一過性であり、既に回復しているそうです。ただし、「この歯磨剤との因果関係に関しては不明」との事であって、あくまでもこの歯磨剤の使用後に症状が起こった、という事です。もともと、この3人の小児はアレルギーの既往歴があります。
3人のうち2人は食物アレルギーで1人は喘息です。アレルギーの既往がある場合には、原因物質と似た構造の物質がアレルギーを引き起こすことがあるので、注意が必要です。
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